「気候危機」⛈🌪という言葉を初めて公式に使った日

2020/06/12付の朝日新聞デジタルで、環境省が地球温暖化によって、今後、豪雨災害などのさらなる頻発化・激甚化が予測されるとして「気候危機宣言」を出したこと、及び、同日閣議決定した2020年版環境白書で初めて「気候危機」という言葉も明記したという記事が出ました。

環境省は12日、地球温暖化によって、今後、豪雨災害などのさらなる頻発化・激甚化が予測されるとして「気候危機宣言」を出した。同日閣議決定した2020年版環境白書で初めて「気候危機」という言葉も明記した。

オーストラリアでの大規模な山火事や欧州の記録的な熱波、台風19号による大きな被害など気象災害が相次いでいる。これらは地球温暖化と関係するとみられ、白書は「気候危機」と表現して強調した。

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出典元:朝日新聞デジタル

気候危機という言葉は、世界を見渡すとそれまででも気候変動と共に使われていたと思いますが、一番衝撃だったのは、2020年01月のBioScienceの記事になります。 これは、世界中の11,000人を超える科学者によって承認され、「気候危機が到来した」と述べられました。ただ、原文では、気候危機=climate crisis ではなく、もっと危急な 気候緊急事態=climate emergencyと言う表現でされています。

World Scientists’ Warning of a Climate Emergency

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Scientists have a moral obligation to clearly warn humanity of any catastrophic threat and to “tell it like it is.” On the basis of this obligation and the graphical indicators presented below, we declare, with more than 11,000 scientist signatories from around the world, clearly and unequivocally that planet Earth is facing a climate emergency.

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出典元:BioScience

それから半年経って、やっと日本政府は公式に「気候危機」という言葉を使いました。 2017年のデータですが、日本は二酸化炭素の排出割合は世界で5番目に多く、一人当たりの排出量割合ではアメリカ、韓国、ロシアに次いで4番目に多いです。

温室効果ガスインベントリオフィス
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より

また、2019年にスペインで開催されたCOP25では、2018年の気候変動で一番被害を被った国は、約3兆8920億円の被害で、日本であると発表されました。

最大の被害国は日本なのに現実逃避で批判浴びる―一方、若者達は「気候危機」に声を上げた

・・・ 中略 ・・・

地球温暖化はもはや未来の話ではなく、今そこにある「気候危機」だ。COP25ではドイツの環境NGO「ジャーマンウォッチ」が記者会見を行い、2018年、気象災害の影響が大きかった国のランキングを発表。そこで最大の被害国とされたのが、日本だ。西日本豪雨災害、猛暑、そして台風21号による被害、これらの災害による被害総額が少なくとも約358億ドル(約3兆8920億円)にのぼったことを、その選考理由としてあげている

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YAHOO! JAPAN ニュース

二酸化酸素を多く排出し、気候危機を広げている我が国、日本。 また、今まで被害は地理的にもハンデのある発展途上国が多く受けていたので対岸の火事という感じでしたが、とうとう日本が世界で一番被害を受けるようになりました。 世界中の方々が思う通り、正直、これだけ加害者、被害者となっているのに、今まで当事者意識が低かったのは問題だと思います。個人として、また、IRORI Labの活動として、少しでも気候危機の改善につながるよう、努力していきたいと強く思いました。